DuckDuckGoは安全ですか?プライバシーとセキュリティを徹底解説
DuckDuckGoは、GoogleやBingといった主流の検索エンジンに代わる、プライバシー重視の選択肢として高く評価されています。しかし、本当にその主張どおり安全なのでしょうか。検索の追跡や個人データのプロファイル作成は行わない一方で、知っておくべき注意点もいくつかあります。
本記事では、DuckDuckGoのプライバシーおよびセキュリティ機能を検証し、メリットとデメリットを整理するとともに、この検索エンジンを使用する際にプライバシーを最大限に守るためのポイントを解説します。
DuckDuckGoとは?
DuckDuckGoは、2008年にGabriel Weinbergによって設立された、プライバシー重視のソフトウェア企業です。代表的な製品である検索エンジンは、GoogleやBing、Yahooに代わる、より安全でプライバシーに配慮した選択肢として評価されています。
多くの従来型検索エンジンが、検索履歴やクリック行動、位置情報などを追跡して詳細なユーザープロファイルを構築するのに対し、DuckDuckGoは個人データを収集・保存しません。その代わり、「近くのコーヒーショップ」のようにローカル情報を必要としない限り、同じ時間帯に同じ検索キーワードを使用したすべてのユーザーに、同一の検索結果を表示します。
DuckDuckGoでは広告も表示されますが、その内容は、そのセッション中に入力したキーワードのみに基づいており、ユーザーが誰であるか、過去に何を検索したか、どのサイトを閲覧してきたかといった情報は使用されません。これらのキーワード連動型広告はMicrosoft Advertisingによって提供されていますが、DuckDuckGoは広告が匿名のまま表示され、個人を特定できる情報が共有されないことを保証しています。
このようなプライバシー最優先のアプローチにより、DuckDuckGoは匿名でのブラウジングを求めるユーザーから高い支持を得ています。追跡されずにインターネットを閲覧できるよう設計されたTorブラウザ(Tor Browser)では、DuckDuckGoがデフォルトの検索エンジンとして採用されています。
なお、DuckDuckGoは検索エンジンとして広く知られていますが、モバイルおよびデスクトップ向けに、独自のプライバシー重視のウェブブラウザも提供しています。詳しくは、ブラウザと検索エンジンの違い(difference between a browser and a search engine)をご確認ください。
DuckDuckGoはユーザーを追跡しますか?
基本的に追跡は行われません。それこそがDuckDuckGoの最大の特徴です。プライバシーポリシーにも、「私たちはあなたを追跡しません。これが私たちのプライバシーポリシーの要点です」と明記されています。そして実際の挙動も、その宣言どおりです。多くの主要検索エンジンのように個人情報を収集・保存するのではなく、DuckDuckGoのデータ保護対策は、利用履歴の痕跡を残さないよう設計されています。具体的には、以下の情報を保存しません。
- Your 検索履歴や閲覧履歴
- IPアドレス(オンライン上でデバイスを識別できる固有の番号)
- ローカル検索を含む場合であっても、正確な位置情報
ローカル検索では、正確な位置ではなく大まかな位置情報が使用され、そのデータが保存されることはありません。そのため、近くのレストランなど関連性の高い結果は表示されつつ、詳細な現在地は非公開のまま保たれます。 - ブラウザの種類、言語、画面サイズ、OSなど、セッションをまたいでユーザーを追跡できる固有の識別情報
ただし、これらの情報を一切受け取らないという意味ではなく、「保存しない」という点が重要です。たとえばDuckDuckGoにアクセスすると、IPアドレスやブラウザの種類、使用言語といった情報が自動的に送信されます。DuckDuckGoは、サービスを提供し、利用者が人間であること(ボットではないこと)を確認するために、これらの情報を一時的に利用しますが、いずれの情報も記録・保存することはありません。
DuckDuckGoが収集する情報(その理由)
DuckDuckGoは、プライバシーは設定を掘り下げて「獲得」するものではなく、最初から標準であるべきだという考え方に基づいて設計されています。ただし、これはDuckDuckGoが一切のデータを収集しないという意味ではありません。ほとんどのオンラインサービスと同様、正常に動作させるためには一定の情報が必要ですが、その収集方法は、個人としてのユーザーと完全に切り離された形で行われています。

検索を行う際、DuckDuckGoは、パフォーマンスの向上やバグの検出、サービスの利用状況を把握する目的で、匿名データを収集することがあります。具体的には、以下のような情報が含まれます。
- 集計された検索トレンド: たとえば、「かわいい猫の写真」がその日にどれだけ検索されたかといった傾向は把握されますが、誰が検索したかは追跡されません。これらのトレンドは検索結果の精度向上に役立ちますが、IPアドレスなどの個人を特定できる情報は完全に匿名化されています。
- 広告のパフォーマンス: DuckDuckGoは、個人の検索履歴ではなく、現在入力した検索キーワードに基づいてプライベート検索広告を表示します。広告がクリックされると、その事実はMicrosoftの広告プラットフォームによって匿名で記録されます。Microsoftは、これらのクリックをユーザープロファイルと関連付けたり、基本的なレポートに必要な範囲を超えてデータを保存したりしないとしています。
- 基本的な利用状況の統計: 新機能を利用している人数や、UIの変更が意図どおり機能しているかなど、製品の利用状況が匿名で分析されることがあります。こうした検証に、個人を特定できる情報やデバイスに紐づくデータが使われることはありません。
DuckDuckGoは、クッキーやローカルストレージなどの匿名の保存手段を使って、次のような設定情報を記憶します。
- 地域や使用言語
- セーフサーチの有効・無効
- ダークモードの使用状況
- インストール案内など、特定のポップアップを閉じたかどうか
これらの情報はすべて、DuckDuckGoのサーバーではなく、ユーザーのデバイス上にローカルで保存されます。そのため、DuckDuckGoが利用者を把握することなく、設定内容が維持されます。
また、フィードバックの送信やバグ報告、ニュースレター登録など、ユーザーが自発的に連絡した場合には、提供されたメールアドレスなどの情報が対応のために使用されます。ただし、その場合でもデータは適切に保護され、目的に必要な期間を超えて保持されることはありません。
過去に指摘されたプライバシー上の懸念
DuckDuckGoはプライバシー重視の検索エンジンとして高い評価を得ていますが、過去には、Microsoft製のサードパーティトラッカーに対するブラウザの対応をめぐって批判を受けたことがあります。
In May 2022, セキュリティ研究者のZach Edwardsが発見したように(security researcher Zach Edwards discovered)、DuckDuckGoのモバイルブラウザおよびブラウザ拡張機能は、BingやLinkedInといったMicrosoft所有のトラッキングスクリプトを、サードパーティサイト上でブロックしていませんでした。これは、DuckDuckGoがGoogleやFacebookなど他社の同様のスクリプトはブロックしていたため、特に注目を集めました。
DuckDuckGoは、検索結果にMicrosoftのサービスを利用していることに伴う契約上の制約が原因で、ブラウザ内において一部のMicrosoft製トラッカーをブロックできなかったと説明しています。
この問題に対する世間の懸念を受け、DuckDuckGoは2022年8月に当該制限を撤廃したと発表しました。現在では、Microsoftのトラッカーも他社のものと同様にブロックされており、DuckDuckGoは他のパートナーと同様の契約は結んでいないとしています。また、この制限はあくまでブラウザにのみ適用されており、DuckDuckGoの検索エンジン自体には影響していなかった点も強調されました。
最終的に問題は解決されたものの、事前に十分な説明がなされていなかったことから、プライバシーを中核価値とするブランドにとって重要な「透明性」について、一部のユーザーが疑問を抱く結果となりました。
DuckDuckGoのセキュリティ:本当に安全なのでしょうか?
オンラインの安全性という観点では、DuckDuckGoはプライバシーの保護にとどまらず、インターネット上を行き交うデータを守る役割も果たします。ただし、検索エンジン自体に標準搭載されている保護機能と、DuckDuckGoのブラウザアプリや拡張機能をインストールすることで利用できる機能の違いを理解しておくことが重要です。
検索エンジンのみで利用できる機能
以下の機能は、どのブラウザでDuckDuckGoの検索エンジンを使用していても、自動的に有効になります。
- 暗号化された検索: DuckDuckGoの検索ページは常に暗号化されています。ブラウザのアドレスバーを確認し、「http」ではなく「https」で始まっていれば、通信が安全に保護され、盗聴を防いでいることが分かります。
- 検索結果のセキュリティ: DuckDuckGoの検索エンジンには、第三者が取得できる情報を最小限に抑えるための保護機能が組み込まれています。たとえば、画像などの検索結果を配信する際、DuckDuckGoは自社サーバーを経由してコンテンツを取得し、提供元が検索内容を紐付けたり、個人に結び付いた履歴を作成したりできないようにしています。
ブラウザアプリまたは拡張機能が必要な機能
以下の機能は、DuckDuckGoのブラウザアプリ(iOS、Android、Mac、Windows)または、Chrome/Firefox向けのPrivacy Essentials拡張機能を使用している場合にのみ利用できます。
- 強制HTTPS(より高度な暗号化): 暗号化に対応しているウェブサイトでは、接続が自動的にHTTPからHTTPSへ切り替えられ、より安全なブラウジングが可能になります。
- サードパーティトラッカーのブロック: DuckDuckGoは、広告ネットワークやデータブローカーによる隠れたトラッキングスクリプトを検出し、ブロックします。
- 検索語句の漏えい防止: DuckDuckGoの検索結果からリンクをクリックすると、使用した検索語句などの情報が削除され、訪問先のサイトに渡らないようになっています。
- グローバル・プライバシー・コントロール: 訪問先のウェブサイトに対し、個人データを販売・共有しないよう求めるシグナルを送信します。DuckDuckGoでは、すべてのアプリと拡張機能でGPCがデフォルトで有効になっており、CCPAやGDPRなどの法律に基づくプライバシー権の行使を自動的に支援します(対応サイトのみ)。
- フィンガープリンティング対策: 一部のトラッカーはクッキーを使わず、画面サイズやOS、フォントなど、デバイス固有の構成情報を基にユーザーを識別しようとします。DuckDuckGoは、既知のフィンガープリンティング用スクリプトを遮断し、識別情報が漏えいする可能性のあるAPIへのアクセスを制限することで、こうした試みを防止します。
- Fire Button: ワンクリックで、すべてのタブ、閲覧履歴、クッキー、各種データを即座に消去できるプライバシー消去機能です。モバイル版・デスクトップ版の両方で利用でき、情報を一気にリセットしたいときに便利です。

DuckDuckGoを使うメリット・デメリット
DuckDuckGoは、プライバシーを重視するユーザーの間で高い支持を得ていますが、万能というわけではありません。ここでは、優れている点と注意すべき点を詳しく見ていきます。
DuckDuckGoを使うメリット
DuckDuckGoは、複雑な設定や高度な技術知識を必要とせず、最初からしっかりとしたプライバシー保護機能を利用できます。
- 追跡なし: DuckDuckGoは、IPアドレスや検索履歴、その他の一意の識別情報を保存しません(DuckDuckGo doesn’t store your IP address, search history, or any unique identifiers)。また、リファラから検索語句を削除するなど、サードパーティ経由で他のサイトに追跡されるのを防ぐための追加対策も実施しています。
- ターゲティング広告なし: 広告は、個人データや閲覧履歴ではなく、現在入力した検索キーワードのみに基づいて表示されます。広告のクリックも、Microsoftの広告プラットフォームを通じて匿名で処理されます。
- クッキー・ローカルストレージの使用は最小限: 言語やテーマ、セーフサーチの設定などを記憶するために、匿名のクッキーやローカルストレージが使用されますが、ウェブ全体での行動追跡は行われません。
- 偏りの少ない検索結果: 検索がパーソナライズされないため、フィルターバブルやアルゴリズムによる推測に左右されにくく、中立的で偏りの少ない結果が得られます。
- 暗号化された検索: DuckDuckGoのすべての検索はHTTPSによって暗号化されており、ISPなどの第三者が検索内容を把握したり、通信を改ざんしたりするのを防ぎます。
DuckDuckGoの制限と、保護されない点
DuckDuckGoは検索時のプライバシー保護に優れていますが、いくつか注意すべき制限も存在します。
- パーソナライズの不足: 追跡を最小限に抑えている分、個々のユーザーに最適化された検索結果が表示されにくい場合があります。
- 検索品質がやや低い場合がある: DuckDuckGoはMicrosoft Bingを含む複数のAPIから検索結果を取得していますが、特に非常に具体的な検索やニッチな分野では、Googleほど網羅的または正確でないことがあります。
- リンクの安全性チェックが行われない: この検索エンジンは、検索結果内の悪意あるウェブサイトをスキャンしたり警告表示したりしません。そのため、マルウェアやフィッシングを含むサイトが、通常の検索結果として表示される可能性があります。ただし、DuckDuckGoのブラウザには、既知のフィッシングやマルウェアサイトを自動的にブロックする「Scam Blocker」が組み込まれています。
- リンククリック後の保護は限定的: DuckDuckGoがプライバシーを保護するのは検索中のみです。検索結果から外部サイトに移動した後は、そのサイト独自のプライバシー対策が適用されます。
- 一部の標準ツールは最高水準ではない: Apple Mapsとの連携や天気情報などの機能は、Googleなど他のサービスと比べると、完成度や精度が劣る場合があります。
DuckDuckGoと他の検索エンジンの比較
DuckDuckGoは強力なプライバシー保護で知られていますが、機能やパフォーマンスの面では、Google、Bing、Yahooといった大手検索エンジンと比べてどのような違いがあるのでしょうか。
DuckDuckGoとGoogleの比較
プライバシーを最優先に考えるのであれば、DuckDuckGoはGoogleよりもはるかに適した選択肢です。DuckDuckGoは、IPアドレスや検索履歴、位置情報、その他の一意の識別情報を記録しません。また、過去の行動履歴に基づいてユーザープロファイルを作成したり、検索結果を最適化したりすることもありません。
一方、Googleは検索クエリをはじめとする大量の個人データを収集します。Googleは、クリック履歴や位置情報の履歴、デバイス情報なども収集します。これらのデータは、検索結果のパーソナライズやターゲティング広告に活用されます。こうした仕組みを不快に感じる人もいれば、利便性が高いと感じる人もいます。
一方で、Googleが強みを持つのは検索品質です。最大規模で頻繁に更新される検索インデックスに加え、数十億件の利用データを基に学習した高度な機械学習技術により、複雑で曖昧な検索や、非常に具体的な検索においても、高い精度の検索結果を安定して提供します。
Google検索は、GmailやMaps、Calendar、YouTubeといった他のGoogleサービスと密接に連携しています。その結果、今後のフライト情報や近くのレストランの提案など、個人に最適化された検索結果を表示できます。ただし、この高い利便性には代償もあり、複数のサービスにわたって、より多くの個人データへのアクセスをGoogleに委ねることになります。
DuckDuckGoとBingの比較
DuckDuckGoは、検索結果の多くをMicrosoft Bingから取得しつつ、自社のウェブクローラーや他の情報源も組み合わせています。ただし、単にBingの上にプライバシー機能を重ねたものではなく、特にユーザーデータの扱い方において、明確に異なる体験を提供しています。
DuckDuckGoは、サービス提供に必要な最小限の情報のみを収集し、検索履歴に基づく追跡やプロファイリング、検索結果のパーソナライズを行いません。また、トラッカーのブロックや検索の暗号化といった保護機能が、初期設定で有効になっています。一方、BingはGoogleと同様に、IPアドレスや位置情報、デバイスの詳細、検索行動などのデータを収集し、それらを検索結果や広告のパーソナライズに利用します。
ただし、検索パフォーマンスという点では、Microsoftが自社の検索インデックスを所有し、直接管理している分、Bingに優位性があります。Googleと同様に、Microsoftもユーザーから収集したデータを活用し、検索結果の精度や関連性の向上に役立てています。
DuckDuckGoとYahooの比較
Yahoo検索はBingを基盤としているため、BingとDuckDuckGoの性能差について述べてきた内容の多くが、そのまま当てはまります。
ただし、YahooはDuckDuckGoよりも多くの個人データを収集し、それを検索結果や広告のパーソナライズに利用します。そのため、DuckDuckGoとYahooの選択は、より強力なプライバシー保護を重視するか、やや高い検索精度を優先するかという判断になります。
DuckDuckGoを使うべき?
一般的に、GoogleやBingは、より大規模な検索インデックスや高度な機械学習、そしてユーザーデータの広範な活用により、正確性や最新性、関連性の面で優れています。そのため、専門性の高い情報や、強くパーソナライズされた検索結果が必要な場合には、これらの検索エンジンの方が適しています。
一方、オンラインでのプライバシーを重視したい場合や、大手テック企業によるデータ収集をできるだけ減らしたい場合には、DuckDuckGoは有力な選択肢となります。特に、共有端末や公共のデバイスを利用する人、センシティブな内容を検索する人、または過度なパーソナライズを必要とせず、よりプライベートなブラウジング体験を求める人に向いています。
また、レシピや豆知識、道順といった一般的な情報を調べることが中心で、検索結果のパーソナライズにあまり価値を感じないライトユーザーにも適しています。

なお、DuckDuckGoの利用は「どちらか一方」に決める必要はありません。用途に応じてGoogleやBingを使い分け、プライバシーを重視したい場面ではDuckDuckGoに切り替えるという使い方も十分に合理的です。
ブラウザでDuckDuckGoに切り替える方法
デスクトップブラウザでDuckDuckGoを使い始める最も簡単な方法は、DuckDuckGoの拡張機能をインストールすることです。インストール後は、DuckDuckGoが自動的にデフォルトの検索エンジンとして設定されます。
拡張機能を使いたくない場合や、モバイルブラウザを利用している場合は、ブラウザの検索設定からDuckDuckGoをデフォルトに指定することで、手動で切り替えることができます。手順はブラウザ間で大きく変わりません。ここでは、デスクトップ版のChromeとFirefoxでの設定方法を紹介します。
Chrome
- Chromeウィンドウ右上の三点メニューをクリックし、[設定]を選択します。

- 左側の[検索エンジン]タブを選び、[変更]をクリックします。

- DuckDuckGoを選択し、[デフォルトに設定]をクリックします。

Firefox
- Firefoxウィンドウ右上のハンバーガーメニューをクリックし、[設定]を選択します。

- 左側の[検索]タブを開き、[デフォルトの検索エンジン]のドロップダウンからDuckDuckGoを選択します。

他のブラウザやプラットフォームでDuckDuckGoに切り替える方法については、DuckDuckGoのヘルプページ(DuckDuckGo’s Help Pages)をご確認ください。
DuckDuckGoで安全性を最大限に高める方法
DuckDuckGoは、一般的な検索エンジンに比べて大きなプライバシー向上をもたらしますが、オンライン上で完全に匿名になるための万能な手段ではありません。より高い保護を得るためには、他のプライバシーツールや適切なブラウジング習慣と組み合わせることが重要です。
VPNと併用してDuckDuckGoを利用する
DuckDuckGoは検索内容を暗号化し、ブラウザや拡張機能を使用していれば、多くのトラッカーをブロックしたり、訪問先サイトでHTTPS接続を強制したりすることも可能です。しかし、それでもISPやウェブサイト自体は、あなたの一部の通信状況を把握できてしまいます。
そこで有効なのが仮想プライベートネットワーク(VPN)です。ExpressVPNのようなVPNは、検索だけでなく、すべてのインターネット通信を暗号化するため、どのサイトを利用していてもデータのプライバシーが保たれます。また、実際のIPアドレスをVPNサーバーのIPに置き換えるIPマスキング機能により、ウェブサイトやトラッカー、ISPがあなたの行動を特定するのを大幅に困難にします。
適切なブラウザ環境を選ぶ
DuckDuckGoの効果を高めるには、DuckDuckGoブラウザやBrave、Torなど、プライバシーを重視したブラウザを利用するのがおすすめです。これらのブラウザは、特にプライバシー拡張機能と組み合わせることで、トラッキングやフィンガープリンティングを最小限に抑えるよう設計されています。適切なブラウザ選びについては、ブラウザの種類ガイド(check out this guide to browser types)をご確認ください。
また、ブラウザに標準搭載されているプライバシー設定を強化することも効果的です。多くの最新ブラウザでは、サードパーティクッキーの制限や「Do Not Track」リクエストの送信、アプリ終了時のクッキーやサイトデータの自動削除が可能です。こうした設定により、継続的な追跡が抑えられ、長期的にウェブサイトが収集できる情報量を減らすことができます。
よくあるプライバシー上の落とし穴を避ける
技術だけでできることには限界があり、ユーザー自身の行動も重要です。検索内容をプライベートに保ち、オンラインでの痕跡を最小限に抑えるために、次の点を意識しましょう。
- ブラウジング中は、GoogleやFacebook、Amazonなどの主要なアカウントにログインしたままにしないようにしましょう。これらのサービスは、サイトを横断してユーザーを追跡できる可能性があります。
- インストールするブラウザ拡張機能の数を必要最小限に抑えましょう。多くの拡張機能は広範な権限を要求し、プライバシーを損なう恐れがあります。
- シークレットモードだけに頼らないことも重要です。ローカルの閲覧履歴は隠せますが、トラッカーをブロックしたり、IPアドレスを隠したりすることはできません。
さらに詳しく知りたい方は、VPNがオンラインセキュリティをどのように強化するのかを解説した安全なブラウジングガイド(safe browsing guide)をご覧ください。
FAQ:DuckDuckGoに関するよくある質問
DuckDuckGoは本当にプライバシーが守られていますか?
はい。DuckDuckGoは、多くの検索エンジンと比べてプライバシー性が高いサービスです(DuckDuckGo is private compared to most search engines)。検索内容を追跡せず、個人データを保存したり、ユーザープロファイルを作成したりすることもありません。ただし、検索ページを離れた後は保護が及ばないため、VPNや安全性の高いブラウザと併用するのがおすすめです。
DuckDuckGoはIPアドレスを隠してくれますか?
いいえ、DuckDuckGo単体ではIPアドレスを隠すことはできません。IPアドレスを記録・保存することはありませんが、訪問先のウェブサイトからは見えてしまいます。IPアドレスを完全に隠したい場合は、VPNと併用する必要があります(To fully hide your IP address, you’ll need to use it with a VPN)。Torブラウザを使う方法もあります。
DuckDuckGoはGoogleより安全ですか?
はい。プライバシーの観点では、DuckDuckGoはGoogleより安全です(DuckDuckGo is safer than Google when it comes to privacy)。ユーザーを追跡せず、検索履歴を保存したり、行動に基づくプロファイルを作成したりしません。ただし、検索結果の精度という点では、Googleの方が優れている場合もあります。そのため、プライバシーを重視するならDuckDuckGo、検索品質を重視するならGoogleという使い分けが考えられます。
DuckDuckGoはダークウェブの一部ですか?
いいえ、DuckDuckGoはダークウェブの一部ではありません。プライバシーを重視した通常の検索エンジンです(It’s a regular search engine that focuses on privacy)。一般的なブラウザから利用できます。ただし、ダークウェブへのアクセスに使われるTor Browserでは、デフォルトの検索エンジンとして設定されています。この点が誤解を招くことがありますが、DuckDuckGo自体はダークウェブのサービスではありません。
DuckDuckGoはGoogleの所有ですか?
いいえ、DuckDuckGoはGoogleの所有ではありません。2008年にGabriel Weinbergによって設立された独立企業であり、大手テック企業によって運営されているわけではありません。ただし、DuckDuckGoはMicrosoftと長年のパートナーシップを結んでいます(DuckDuckGo does have a long-standing partnership with Microsoft)。この提携により、検索結果や広告の一部がBingを通じて提供されています。
DuckDuckGoは無料で利用できますか?
はい。DuckDuckGoの検索エンジンは完全に無料で利用できます(DuckDuckGo’s search engine is totally free to use)。ブラウザアプリや拡張機能も同様に無料です。ただし、「DuckDuckGo Privacy Pro」という有料サービスも提供されており、データブローカーサイトから個人情報を削除するツールや、個人情報盗難の復旧支援サービスなどが含まれています。
DuckDuckGoは個人データを販売しますか?
いいえ。DuckDuckGoのプライバシーポリシーによれば、個人情報を販売したことは一度もありません。また、そもそもユーザーを追跡しないため(it doesn’t track you)、保有している個人データ自体が非常に少ないのが特徴です。
なぜDuckDuckGoはそれほど普及していないのですか?
DuckDuckGoが他の検索エンジンほど普及していないのには、いくつか理由があります。Googleのような巨大企業と比べてリソースが限られているため、大規模で頻繁に更新される検索インデックスを維持するのが難しいのです。また、ユーザーのプライバシーを重視するあまり、パーソナライズを抑えている点も影響しています。その結果、多くのユーザーデータを収集する他の検索エンジン(other search engines)ほど、検索結果の関連性が高くない場合があります。それでも、DuckDuckGoは世界中で数千万人に利用されています。
DuckDuckGoはハッカーから安全ですか?
どのオンラインサービスも、サイバー攻撃に対して100%安全だとは言えません。しかし、DuckDuckGoはユーザーデータを守るために多くのセキュリティ対策を講じています(DuckDuckGo employs numerous security measures to keep your data safe)。さらに、他の一般的な検索エンジンと比べて収集するユーザーデータが最小限であるため、万が一データ侵害が発生した場合でも、その影響は比較的小さく抑えられます。
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